ABOUT THE FILM
世界中に熱狂的ファンを持つ作家・村上春樹が、2013年に発表した短編小説「ドライブ・マイ・カー」。舞台俳優の主人公・家福(かふく)を苛み続ける、亡き妻との記憶——。計り知れない喪失と仄かな希望を綴った珠玉の名作の映画化が、正式決定しました。

メガホンをとるのは日本映画界・若手実力派No.1の呼び声高い濱口竜介。商業映画デビュー作にしてカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された監督作『寝ても覚めても』。さらにはヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝いた黒沢清監督『スパイの妻<劇場版>』では脚本も担当するなど、国際的にも高い評価を得る気鋭・濱口監督待望の最新長編作。

主演は、実力派俳優・西島秀俊。映画『シン・ウルトラマン』、『劇場版 きのう何食べた?』、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」など今後も話題作へ立て続けに出演。これまで数多くの作品で難役を演じてきた西島が、愛する妻を失った舞台俳優の家福役に挑む。
ヒロインみさき役には、三浦透子。映画『ロマンスドール』、『おらおらでひとりいぐも』など、印象に残る高い演技力で観客を魅了。さらに『天気の子』では主題歌にボーカリストとして参加するなど、多彩な才能で注目を集める。本作では、主人公の愛車を運転する、寡黙でありながら芯のあるドライバーみさきを演じる。

さらに物語を大きく動かすキーパーソンの俳優・高槻役にはNHK連続テレビ小説「なつぞら」での存在感のある演技も記憶に新しく、映画『さんかく窓の外側は夜』も公開中の岡田将生。秘密を抱えたままこの世を去る家福の妻・音役を『運命じゃない人』、『ノルウェイの森』の霧島れいかが演じる。
STORY
舞台俳優であり、演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく…
COMMENTS
西島秀俊家福悠介役
村上春樹さんの短編を濱口竜介監督が映画化する。その話を聞いた時、非常に興奮しました。濱口監督による熱のこもった脚本は想像以上に素晴らしく、いまを生きる多くの人の心に寄り添う作品になっていると確信しています。
初めてご一緒した濱口監督の演出は新鮮で、撮影を重ねる度に新たな発見がありました。
美しいロケーションのもと、スタッフ、国を超えて集まったキャスト一丸となって挑んだ作品です。是非完成を楽しみにお待ち下さい。
三浦透子渡利みさき役
私が演じたみさきという女性は、自分の足で立って、仕事をして生きていく覚悟のある人です。彼女の姿勢から、私はたくさんのことを学びました。
自分の弱さを受け入れ、何かを諦めながらも前向きに生きる勇気をもらいました。きっと私のように、彼女の優しさに救われる方がいると信じています。皆様のもとに作品が届くその日を、心から楽しみにしています。
岡田将生⾼槻耕史役
台本を読ませて頂いた時にすぐ参加したいと思いました。そして、濱口監督といつかお仕事したいと願っていたのでお話を頂いた時にとても興奮したのを覚えてます。
僕にとってこの現場は忘れられない、忘れたくない現場になりました。
この役と出会いこの映画に出会えたことは今後の自分にとって財産になりました。芝居とは何か。とても怖く、とても繊細で、生き物だと感じました。完成を楽しみにしております。
霧島れいか家福⾳役
濱口監督の演出はとても不思議で、リハーサルを含め今まで味わったことのない心地良い緊張感と静けさで、「音」という人物に近づけてくれました。本来演者がしなければいけない作業を、監督が毎回綿密な準備をしてくださり、心からその熱意が伝わり、その思いに絶対に応えたい気持ちになりました。
撮影現場の雰囲気もとても良く、監督とスタッフの間に一体感が生まれ、その中に赤いサーブが重なったあの感動的な光景は、今でも忘れられません。
濱口竜介監督
村上春樹さんの『ドライブ・マイ・カー』という短編小説は、初出の雑誌掲載で拝読した時点から強く、心惹かれるものがありました。こうして映画が完成間近とお伝えできる運びとなり、たとえ大げさであっても、それは自分にとって運命的な出会いであったと言いたくなります。 そして主人公・家福役の西島秀俊さんを初めとして、三浦透子さん、霧島れいかさん、そして岡田将生さんと仕事をする機会をいただけたのも、村上作品を映像化する上で、最高の幸運でした。カメラの後ろからキャスト全員の演技に驚き続けた撮影を経て、改めて多くの出会いに恵まれた幸運と、幸福を強く感じています。完成を楽しみにお待ちいただけたら幸いです。
*敬称略